中国の大手LCC 春秋航空がセントレアからハルビンまでの直行便が就航しました。
この便がセールで航空券を安く確保出来たので、実際に行ってきました。
平日サラリーマンな私は3日も休暇を取ることは厳しいですが、土曜日~月曜日の日程が取れるハルビンなら、1日休暇を取るだけで楽しめます。
旅の準備
【航空券】
行き:2015/9/12(土)9C8618 名古屋-ハルビン 6069円
帰り:2015/9/14(月)9C8617 ハルビン-名古屋 8299円
Spring Japan 春秋航空
【宿泊ホテル】
アイビス ハルピン シャンジ (哈爾濱尚志宜必思酒店) 2泊 7904円
【携帯電話&SIM】
docomo Xperia Z3 SO-01G+docomo
香港版 Xperia Z3 Compact+ChatSimWorld
台湾版 HTC One E9+ +CMHK 4G 2in1/ChatSim
中国では、金盾と呼ばれるファイアウォールによりGoogleやTwitter、Facebookなど多くのページがアクセスできません。
よってホテルにWiFiがあったとしてもまともに使えません。
近年はVPNサーバーもブロックされるようになったため、抜け道としては国際ローミングしかありません。
国内キャリアのローミングでも良いのですが、オススメは香港向けのプリペイドSIMです。
データ通信専用になりますが、4G/3G 中国・香港10日間1.5GBデータプリペイドSIMは中国本土で4G LTEを使うことが出来るため一番オススメです。
しかし、CMHKのお膝元かつローミング先であるCMCC(中国移動)では若干マイナーなTD-LTE方式を採用しています(日本ではWiMAX2+やAXGPで使用されている)。
日本ほどエリアが強いわけでもないため、4G LTEだけでなく3Gも重要になってきます。この3Gの規格がまた特殊でTD-SCDMA方式というほぼ中国移動専用のようなドマイナー規格に対応している必要があります。
現状日本で気軽に入手出来る端末としては、AppleのiPhone7, 7 Plus, 6、6 plus、6s、6s plusくらいでしょう。
もちろんSIMアンロックされている事は必須です。iPhone 7, 7 plus, 6s、6s plusであればキャリアアンロックした端末でも問題ありません。
それ以外の端末で使った場合、おそらくは2GのEDGEでのアクセスとなりせっかくの4G対応SIMの力を発揮できません。
最初から4G LTEはどうでも良い。
3Gで良いから通信したい場合はChina Unicom HKのChina Unicom(中国聯合)ローミングSIMがおすすめです。
こちらは、世界中で使われているW-CDMA方式かつ2.1GHzですので、例えばドコモ端末をアンロックして持ち込んでも使うことが出来る可能性が高いです。
旅行
朝8時フライト
今回使う春秋航空は、8時にセントレアを飛び立ちます。
チェックインは2時間前スタート45分前に締め切りと普通のLCCといえばその通りなのですが、乗客の大半が中国人の為
「爆買い後」となります。つまり皆荷物がいっぱいの状態でチェックインを試みます。
そうなるとカウンターの流れも悪くなるため春秋航空については早め早めの行動が良いでしょう。
私の場合、JR東海道本線の下り始発で金山(5:59)、そこから名鉄のミュースカイで金山(6:05)→中部国際空港(6:30)という具合で向かいました。
荷物について
春秋航空(国際線)は
・預け荷物 10kg
・手荷物5kg
合計15kgと定められています。
他のLCCとは違い預け荷物が無料な所がポイントです。
チェックイン時には手荷物と預け荷物合計で計量するため、手荷物が10kgで預け荷物が5kgでも何も言われないかもしれませんが
こればっかりは運です。面倒なことは避けるためにちゃんと分けておきましょう。
デジタルスケールがあれば現地でお土産を入れた状態でも計測できるため用意するべきでしょう。
結構な確率で「荷物を一緒にまとめてくれ」と中国人の方にお願いされますが、これはまとめてチェックインすることで預け荷物の合計をまとめる…つまり無料分限界の荷物重量-自分の荷物の重量分をくれと言ってるわけなのですが単純にトラブルの原因以外のなんでもないので断ったほうがいいでしょう。
余裕があれば話に乗っても良いかなと思いますが。
プライオリティパスで入れるスターアライアンスラウンジで朝食
楽天プレミアムカードを作ると国内外の数多くの国際線のラウンジが無料で使えるプライオリティパスが発行できます。
年会費こそ発生しますが、国内外のラウンジが無料で使えると考えると結構簡単に元が取れるはずです。
それに初年度はポイントもらえますしね。
正直プライオリティパスのオマケの楽天プレミアムカードという位置づけになってしまっていますが…
セントレアでは国際線にある「スターアライアンスラウンジ」と「KALラウンジ」が使えます。
(余談ですが、国内線のラウンジは、楽天プレミアムカード側で入れます)
今回は、スターアライアンスラウンジを使います。というのもスターアライアンスラウンジは7:00、KALラウンジは7:30からオープンするため、KALラウンジでは時間が厳しいです。
スターアライアンスラウンジは、オープン直後のラウンジを独り占めが出来ます。
スターアライアンスラウンジは食事も提供していますが、基本炭水化物系のものばかりです。
スパゲッティ or チャーハン
唐揚げ、サンドイッチ、カップラーメン、おにぎり、お寿司(助六)…などなど
さっさと炭水化物を取り込んでから時間に間に合うよう出ましょう。
ゲートへ行く途中、飲み物が買えますので買っておきましょう。
私はいつもいろはすの1リットルを購入しています。
バスゲートから出発
LCCではよくあるバスゲートから出発です。もうこの時点でまわりは中国人だらけですので異世界気分です。
フライト中、携帯電話、スマートフォンは使えない
中国の航空会社に共通して言えるのですが、機内で携帯電話、スマートフォンを使うと怒られます。
フライトモードに設定してもダメです。
ただ例外としてタブレットやノートパソコンはOKです。じゃあファブレットははどうなんだ…とか曖昧なところはなんともです。
いつも電子書籍版のガイドブックを飛行機内で読んで予習する私としては厳しいルールです。
どうしても…という場合は小型タブレットに電子書籍を入れて持ち込むべきでしょう。
個人的にはZenPadの7インチあたりは2万円切ってますしサイズも小さめですのでオススメです。
到着!
到着ロビーで両替出来ないこともある
中国では人民元が使用されており、現地で両替しようとする人も多いことでしょう。
ハルビンの国際線は小さい空港で両替するにも選択肢がほとんどありません。
到着ロビーにある両替所では、そもそも店員がおらず両替不可でした。
両替がしたい場合は、一度外へ出て出発ロビーの両替所もしくはATMで人民元を引き出しましょう。
心配な人は200元くらいはセントレアで両替しておいたほうがいいかもしれません。
出発ロビーにはATMもある。VISA、Master、AMEXなど対応。
空港→ホテルまでタクシー
ハルビン太平国際空港からハルビン市内までは距離があり歩きで移動は不可能です。
鉄道網も通っていないため、バスもしくはタクシーで市内まで移動する必要があります。
地球の歩き方にはシャトルバス(20元)が運行しているとありますが、国際線の出口で待っていても何も来ません…困った。
そこで外にいる空港のおばちゃんに地図みせてここ行きたいと伝えると、ちょうどやってきたタクシーの運転手に引き継ぎました。
値段については筆談で相手が150元と書いてきたので、こちらは120元と伝え合意をし乗りました。
この120元の根拠としては地球の歩き方にタクシーだと120元と書いてあったからです。ここまではいいのですが、最後に降りるとき追加で30元請求され結局150元払っていました。
あの筆談意味ないよなコレ…ただ、直接ホテルまで連れて行ってくれたので良しとしよう…
空港→ハルビン駅までバス
これは帰りに使った方法を逆にしただけなのでもしかしたら違っているかもしれません。
国際線の出口にこのような看板があるため、ここで待っていると…
国際線と国内線を移動するシャトルバスが約20分毎でやってきます。無料です。
見ての通りあまりキャパは無いのため、他に客がいる場合満員になる可能性もあるため、中国式にグイグイ行きましょう。
国内線乗り場に着くと、金色のリムジンバスが停まっているはずですので、乗りましょう。料金は20元です(どこかでチケットが買えるはず…)
ハルビンの観光なら中央大街周辺がオススメ
中央大街は、欧州チックな町並みが続き、お店もたくさん。
定番の聖ソフィア大聖堂も近くあり、とりあえず観光したい!という場合には最適でしょう。
中央大街を北に行くと、冬に行われるハルビン氷祭りでもお馴染みの太陽島(ゴンドラもしくは船でアクセス)へも行けます。
ホテルをこの周辺にしておけば、いざトイレに行こうとした時も安心です。
とはいえこのあたりは比較的綺麗なモールなどもあり大丈夫なんですが、和式はダメみたいな人はホテルを拠点とする作戦が良いでしょう。
太陽島は有料エリアもありますが、時間があれば行ってみると良いでしょう。
私はあまり時間がなかったので無料で楽しめる範囲で歩きました。
もともとロシアの別荘地ということもあり、ロシアっぽい建物はもちろん、東北抗联記念園(Northeast Anti-Japan Union Memorial Park)といった日本人的にはアウェーな場所などあります。
ハルビン駅周辺も
今回のイビスホテルからハルビン駅まで、歩くとだいたい30分くらいでしょうか。
このハルビン駅周辺にも観光スポットはありますので押さえておきたいところ。
また、帰りのバスの場合ハルビン駅まで移動することになりますので下見にも良いでしょう。
伊藤博文を暗殺した安重根をたたえる記念館、安重根義士記念館です。
ハルビン駅に併設されており、歩いていればすぐ見つかるでしょう。
中国ではありますが、安重根は韓国人だったということもあり館内は中国語と韓国語表記となっています。
館内からは伊藤博文が暗殺された場所も見ることが出来ます。
入場は無料ですが、パスポートが必要です。
また、お昼時には一時的に閉館するなど、開館時間に癖があります。旧ヤマトホテルの龍門貴賓楼です。
ホテルとしての営業はもちろん、バイキング形式のモーニング、ランチ、ディナーをやっていました。
東清鉄道の跡
中央大街から西側へ少し歩きますが、東清鉄道の工場跡などあります。
周りはショッピングセンターに囲まれていますがw
イビスホテルの横にあるフードコートが良い
さて、飯事情ですが、今回泊まったイビスホテルの隣のフードコートで飯物、寿司、麺類、鍋など様々な物が安く食べられます。
隣のマイカルの店員も昼休憩で訪れるなど、現地の人の日常目線で料理を楽しめるのは面白いですね。
中には、指差しでコレコレコレってやっていけば購入できる店もあるので、挑戦してほしい。
特に鍋包肉と呼ばれる中国東北地方の料理がオススメ(写真右、右上2つ)。
何気に同じもの取ってしまった!と思ったのだけれど片方は甘酸っぱいというかマーマレード漬けされており好き嫌いはわかれると思います。個人的に全部食べるのは辛い。
中央大街でアイスを食べよう
ハルビンで人気の马迭尔冷饮厅、ここでミルクアイスが買えます。
お値段3元のものと5元のものがあります(あんまり違いはわからなかった…)
小銭消化にもちょうど良いためついつい何本も食べてしまいました。
ロシア料理も食べよう
華梅西餐厅、地球の歩き方にも掲載されている店です。場所としてはアイス売っているところ近くですね。
他でも良いのですがまぁせっかくなので…
壺に入ってる牛肉のシチュー?みたいなやつとボルシチが良いらしいのでそれ+αくらいを注文。
メニューにはボルシチってどこにも書いていないので、Google翻訳でボルシチって入力して店員にみせたらあぁコレコレって教えてくれたのでありがとうGoogle!って感じでした。
基本安めだとは思いますが、フードコートよりは断然高いのでちょっと緊張しました。
支払いは銀聯カードでもOKでした(VISAとかMasterは使えません)。
ハルビン発の餃子チェーンで餃子も食べよう
東方餃子王というチェーン店が中国にはあるそうですが、ハルビンから?始まったようです。
実際、街を歩いていればいくつかお店を見つけることができると思います。
ここでは、東北名物の水餃子などが食べられます。もちろん値段もそんなに高くはありません。
基本、紙にチェックを入れて店員さんに渡すスタイルです。アイコンでどれが人気のメニューかわかりますのでそれを参考にしましょう。
メニューわかんないよ…という人には写真と英語付きのメニューも用意してくれます。ありがたい。
時間によっては売り切れってこともよくあるので、無い場合は諦めましょう。
水餃子の三鮮(肉、海鮮、野菜)は基本みたいなもので、とりあえず注文しておくと良いですよ。
ここでも銀聯カードが使えました。
帰国、空港へ
帰国日です。11時25分発の便で帰らなければいけません。
最初にも説明したとおり、ハルビン太平国際空港へのアクセスはバスもしくはタクシーしかありません。
よって比較的安定した鉄道網よりも若干余裕を持ったスケジュールで動く必要があります。
簡単な計算ですが、11:25の2時間前にチェックインで9:25空港着
バスが1時間半程度と仮定し8:00ハルビン駅出発
ハルビン駅からイビスホテルまで歩いて30分だけどキャリーがあるので+15分で7:15発といった感じ。
かなり余裕を持って計算していますので旅慣れた人はもっと後でもOKでしょう。
イビスホテルからハルビン駅まで今回は徒歩で移動しました。
一度歩いた人はわかるかと思いますが、鉄道の線路沿いの橋を渡る時、地下道を通ってハルビン駅側へ移動する必要があります。
火車駅つまり列車の駅です。
そのままハルビン駅を横断しながら、バスのりばを探します。
大きなdicosが目印です。
実は6:30くらいにホテルを出てきてしまったので時間調整でdicosで朝食。
dicosは中国発のファーストフード店です。ハルビンでもたくさんみかけます(北京では見ないようですが)。
ちょうど朝食メニューをやっていたので適当に注文。
ハンバーガーとお粥のセットでした。そういうのもアリなのか!?
dicosからバスの状況を観察しつつ、コレだ!というタイミングで店を出て空港行きのチケットを買います。
バスは20分間隔で発車し、料金は20元です。
手荷物には鎖でロックされ、鍵は降りるまで自分で持っています。
バスが空港に着くと、アレ…こんなところだっけ…という場所に連れてこられました。
国際線よりも豪華な国内線の入り口です。
国内線と国際線は距離も離れているため、ここで国際線行きのシャトルバスを待ちます。
しばらく待っているとマイクロバスが到着しますので乗り込みます。
ようやく元の国際線に戻ってこれました。
直行のバスは無いの?とは思ったのですが、どうやら緑色のバスからお客さんが降りていたのでそうかもしれません。
乗り場とかよくわかりませんが…
一日に数本しかフライトが無いので、チェックインも一斉です。
2時間前にならないと入ることも出来ません。
あとは普通にチェックインしてイミグレーション、手荷物検査などを経て帰りのフライトです。
名古屋からのフライトだとあまり気にならなかったのですが、ハルビンから名古屋はもうなんというか違う世界でした。
お客さんは持ち込んだソーセージ食べるは果物食べるわ、席はずっと立って談笑してるわでなかなか面白い物がみれました。
苦痛に感じる人もたくさんいるでしょう…実は疲れた私も結構きました。辛かった。
最後に
夏~秋のハルビンへ行ってみましたが、日数的に2泊3日行程で十分な感じです。
街自体コンパクトにまとまっており、観光にそこまで時間はかかりません。
中国なんだけどそうじゃない、欧風な「違和感」がいい意味で感じられるかと思います。
今回は使っていませんが、少し路線バスで遠出するのもアリでしょう。
ハルビンは交通ルールがあって無いようなもので道を渡るにも一苦労。
慣れてないうちは現地の人にベッタリ付いて行くようにした方が良いでしょう。
言葉については英語で話して中国語で返ってくるような感じなので意思疎通は結構厳しい。
その場の空気を読む力が求められます。
漢字を使った筆談が出来るよう、念のためペンとメモ帳は持ち歩いておいた方が良いでしょうね。